人は暇になると、やたらに他人の嗜好思考を知りたがる習性があるらしい







dizzy番外編
談義







 人の好みというのは曖昧であるのだと思う。
 それは例えば理想と現実。細面の優男が好きだと豪語していた友人は、筋肉をこよなく愛すマッチョマンと恋の嵐を吹き荒らしていた。それはもうとてもとて も迷惑だった記憶が脳裏に鮮明に焼き付いている。
 それは例えば許容のレベル。顔はブサくとも良いから性格をと笑っていた友人は、告白してきた地区一と名高い優しきブ男を快刀乱麻、豆腐を砕くようにあっ さりと突き放した。あの冷ややかな瞳は今も胸に凍り付いている。
 それは例えば目先の欲望。理想を空想領域にまで高く持っていた友人は、だがしかし大富豪のなよなよしく甘ったれで良いトコなしなお坊ちゃまの財産に陥落 した。愛するフリも板についた彼女に向かい、紅天女を目指せと宣告した自分の姿は記憶に新しい。
 何でこんな極端から極端へと走る友人ばかり持っているんだろう。そんな悲しいことは意地でも考えないが、つまりは好みなど当てにならない、ということ だ。
 だから私は好みなど考えたこともない。






 「・・・・・・・・・は?」

 手の中でカップに注がれた熱い珈琲が揺れる。二つ。ゆらりと小波立ったそれを溢さないように運び、一方をテーブルに音を立てて置いた。焦げ茶の液体の芳 ばしい香が心地良く嗅覚を満たす。
 訝しげに一言発したは入室と同時にドアを閉め、本を片手にベッドに腰掛けた。猫舌なので暫く珈琲は飲めない。冷えた手を湯気で温めつつページを捲 る。
 「・・・おい」
 背後から深いバリトンの声が響く。風の音が人の声のように聞こえるのは自然界でよくある現象なので、別段気にしないでおくことにした。
 悟飯がリーチの長い手を伸ばしてカップを取る。本日持ち込んだ椅子を引き寄せて足を行儀悪く投げ出した。

 「あ、何本読み始めてるんです。質問に答えて下さいよ」
 不満を体現した表情で頬を膨らます。溜めた空気をホット珈琲に向けて噴出することで地球の酸素をリサイクルしているようだったが、それだったらちゃんと ゴミの分別でも手伝って欲しいものだ。床に落ちた紙屑をゴミ箱に放り込んだ。
 「・・・・・・おい」
 ああ、外で爆発音が聞こえてまたしても幻聴のようなものが聞こえる。ベジータの手加減知らずな修行も誰かどうにかしてくれないかと他人任せに考えた。
 「いや、あまりにも不自然な言葉だった気がしたから、流しておこうかと」
 「何が不自然だと。普通じゃないですか」

 だってなあ。口中で空気を押し潰して言葉を捜す。悟飯が眉根を寄せることの方がには理解できないのだけれど。
 「・・・おい、貴様ら・・・ッ」
 ぺらり、と紙を指で弾く。「種の交配」とタイトルを掲げた本は意外に楽しい。あちらの世界では考えられない交配がいとも簡単に行われている事実は興味を 掻き立てられて止まなかった。
 豚と蝙蝠の掛け合わせ理論に一通り目を通して。
 「お」
 「よりによって君が、あろうことか私に。普通訊くか?」
 「だって」
 口籠る姿に視線を遣って、すぐ戻す。そろそろ、と試しにカップを口に運んだが、やはりまだ熱かった。
 よくこんなモン飲めるな。

 「まあ、こんなこと訊くのはどうかとも考えたんですよ?一応・・・ただ」
 ゴニョゴニョと悟飯が言うのをは半分も聞いていない。ただ何となく耳に入れ、反対側から流しだす、それだけだ。
 が、続く言葉の気配に不穏を感じて顔を上げる。先だってカップを持つ手が空を切った。

 「さんに想われる可哀相な人ってどんな人だろうって思」
 バシャー。
 言葉の終わらぬ内に降り注いだのはブラックコーヒー、ホットである。一斉に飛び出した液体は外れることなく全てが鍛え抜かれた身体に突撃した。
 「あ、あつーッ!?」
 「天誅」
 涼しい顔で空のカップを置いたに。

 ─────ゴヅッ。

 「他人の自室に断りもなく入り込むは勝手に物を持ち込む位ならいざ知らず・・・」
 ヒットしたのは怒り心頭といった様子のピッコロの右拳。ゆうらり。背後で揺れた気配は恐らく純正の殺気だろう。
 歯が軋む音と共に、左拳が後頭部を掌握した。ひどくゆっくりとした動作にの背筋が凍る。両のこめかみを挟みこむように絞めあげる馬鹿でかい手に力 が・・・篭った。

 「反省の欠片もなく汚す馬鹿はキサマか───ッ!!」
 「ひぃあだだだだだだだだッ!?」

 見事に決まる逆向きアイアンクローが頭蓋骨を満遍なく刺激する、冬の午後。
 偶々部屋の前を通りかかったデンデは、またか、と呆れた溜息を吐いた。








 好きな異性のタイプってどんなのですか?
 持ち込まれた本日の話題はそんな問いだった。
 この世間とは次元からしてずれた少年に尋ねられたのだから、の反応は当然だと言えよう。現在に限らず保護者を務めているピッコロであろうと考えがつ かなかったに違いない。
 ・・・まあ、彼がそもそも「タイプ」だの「好きな異性」だのという話題を知っているかどうかは別として。

 ぺらり、と再び上等な紙を捲る。微かな動作にもこめかみがヒリヒリと痛み、伝わった刺激が集中を妨げた。
 無視するようにさっさと落とされた視線に機嫌を損ね、悟飯は本を取り上げた。
 「好きなタイプは?」
 「読書の邪魔をしない人間」
 皮肉と共に腕を伸ばして取り返す。そのまま読み進めても良かったのだけれど、あまり不機嫌にさせると後が面倒くさい。本を破られるのも御免だったのでし おりを挟んで放り投げた。

 「何で今、いきなりなワケよ」
 背後でナメック製の本を読むピッコロに背を預ける。煩げに身じろいで終わったのを見るに関わりたくないらしい。殴れば話題に引っ張り込まれるのがわかっ ているのだろう。
 わかってきたじゃないか、と内心でからかい混じりに舌を鳴らした。
 「思いついちゃったからです」
 「まあ・・・いいけど」
 言っては答えに窮した。
 前言のように、は好みなど考えたことがない。優しい、金持ち、強い。それだけの男に惹かれる程自分は単純でない筈だ。顔がいい、というのもどうだろ う。性格と違ってガラッと変わることはないからもしかするとそこで見るのは正しいのかもしれない。

 「・・・気の合うヤツ」
 無難な回答に少年の目が意外だと見張られる。
 「じゃあ、僕とか」
 「いや〜ん、悟飯くん、付き合う?」
 スパン、と頭に───またしても後頭部に鋭い衝撃。逆位置アッパー掌底が脳を軽く揺らした。
 言わずと知れたピッコロの仕業だ。
 「気色の悪い声を出すな!」
 捻った首を無言で押さえるに言い捨てて本に戻る鬼師匠。ページを捲り、数秒経っても突っ掛かってこない弟子を不審に思いその姿を横目に見る。
 悟飯が細い身体を引き攣った笑みで揺さぶった。反論がないのが、そんなにも珍しいことか。
 「さん、大丈夫ですか?」
 「・・・いや」
 表情の見えない青い顔に、揺さぶりを緩める。やばい所にヒットしたのか、と鬼は鬼なりに多少の心配を覚え。

 「・・・我ながらホント気色悪いことやって、ごめんなさい」
 愕然とした声に再び腕が振るわれたのは、言うまでもない。
 「お、落ち込んでたんですか!」
 「いや、凍結してた。まさか自己恐怖食らうほど気持ち悪いとは・・・」
 アイタタだね。軽い調子で首を振ったに悟飯は肩を落とした。実際直接攻撃でダメージを受けないのはどうなのだと自分で思っているのだから、放ってお いて頂きたい。

 気を取り直して。
 「まあサイヤ人は絶対に恋人とかにはしないぞって、今決めたから」
 「それはどうも・・・初恋とかは」
 「あったような気もするけど、好みとはまた違うような」
 いい加減冷めてきた珈琲を口に含む。ブルマ宅からパチッて来た豆は極上品なだけあって類を見ない程に香り高い。

 廊下からパタパタと可愛らしい足音が聞こえた。控えめな音を立てて扉が開く。ひょこりと成長途中の緑色な子供が顔を出した。
 「お菓子如何ですか?」
 「わ、サンキュー」
 手を振って笑うと無邪気に笑顔が返される。いいよなあ、和むよなあ。テーブルにクッキーの入った容器を置いたデンデをもう片方の椅子に誘った。
 ・・・そういえばナメック人は物食べないのに、わざわざ下界で買ってきたのかな。

 「デンデみたいなのはいいよねえ」
 大きな目が不思議そうにを見た。
 「何の話です」
 「好みのタイプの話。恋人にするならどんなのがいいか〜って」
 小首を傾げて思考に入る。クッキーを咀嚼しながら様子を観察していると、突然その顔が血は確か赤くない筈なのに何故だか赤く染まった。純情素直な反応は 新鮮だ。

 「で、そういう悟飯くんはどうなのさ」
 急にという訳でもないと思うのだが、話を振った先の悟飯は盛大にクエスチョンマークを乱発している。心の底から呆れた。
 「質問は自分にも返るモンでしょ。はい、好みのタイプは?」
 マイクを向けるようなジェスチャーを示す。デンデもこうした話題に興味があるのか、僅かに身を乗り出して瞳を輝かせる。後ろでピッコロが意識を向けるの を感じた。流石べったりなだけあると思う。
 「うーん・・・さんみたいに凶暴じゃなくて、さんみたいに気紛れじゃなくて、さんみたいに口が悪くない人、とか?」
 「・・・新しい珈琲注いでこようかな」
 「じょ、冗談ですよやだなあ」
 そっと席を立ったの肩を押し戻す悟飯の手は些か真剣だ。さっきの攻撃は余程熱かったのだろう。

 「でもさんが凶暴じゃなくて気紛れじゃなくて口が悪くなかったら、つまんないですよね」
 ね、と。悪気もクソも篭らない純粋な問いが痛い。ああそうかも、などと同意を示す悟飯に分厚い本を投げ付け、乾いた笑いを漏らしてデンデへと向き直る。
 「ねえデンデ。それはつまり、私が凶暴で気紛れかつ口が悪いと、肯定したいんだよね?」
 たかが人間、されど獰猛に歯をむく野獣の如き威圧。薄く漲った「凶暴な」殺気混じりの気に、連鎖してデンデにも引き攣り笑いが浮かぶ。侮ってはいけな い。
 ピッコロの笑いが肩の振動で憎らしくも伝わった。
 「ふぉ、フォローのつもりだったんですけど」
 「否定はいらんだろうな、本当のことだ」
 うっせえ、と呟いてバックで頭突きを食らわせる。先程からダメージを受け止めまくっていた哀れな部位なので、痛みに負けて勢いはつかなかった。
 じんと響く鈍痛に散った無数の星がナリを潜めるのを待つ。目を瞑った。反撃はなかったので安心して長身にもう一度凭れ掛かる。

 「・・・まあ、うん。デンデはいいんだ。可愛いから」
 差別だと口を尖らせる悟飯の姿が、ありありと瞼の裏に浮かんだ。こうして動かないでいる時点で攻撃衝動もなくなっているのだとわからないのだろうか。殴 りかかれば損をするのはだとも。
 網の目に風は止まらない。手が痛くなるだけでこのマイペースな少年に反省など促せないのだから。
 態々珈琲を取って来るのも面倒だし。

 「好みのタイプ。ピコさんとかは?」
 目を開け、身をずらして力を抜く。スリも吃驚な手際で素早く本を抜き取ると、胡坐をかいた脚の上に頭部を預けた。
 「・・・読書の邪魔をしない生物だ」
 「ほう、読書だけ」
 仰向けに寝転んだまま本に目を通す。さっぱりわからない。ナメクジが這い回ったような言語の数々は、意味を曖昧に予想されることすらも拒絶していた。
 「大体、ナメック人には男だ女だと面倒なことはないからな」
 そういえば雌雄同体であることをからかい倒した記憶が多分にある。一人で子を生すならば性別はいらないし、根本からして愛などという感情もいるまい。
 「でも敢えて言うなら?」
 無造作に本を返して問うと、紙面に向かうでもなく空を仰いだ。
 こう密着していて離されないのも珍しい。往々にして抱き着いた場合には、振り落とされるかぶん投げられてからの光線狙撃、といったコンボが常の筈。
 ちらりと悟飯を見る。これ以上はないくらいに羨ましそうな表情でを眺めていた。
 お前、自分幾つだと思ってんだ。膝を突き合わせて話し合いたい衝動に駆られる。

 呼吸15回を数え、漸くピッコロは口を開いた。デンデと悟飯が身を乗り出す。
 「じゃない生物」
 あっさりと口にしてくれる。
 それは余りにも範囲が広すぎやしないか、とか。正常に突っ込む気力は爆笑の前に消え果てた。子供ナメックの押し殺し損ねた空気の噴出音も多段ヒットで気 を殺ぐ。
 「・・・具体的には」
 マントを付けていないので露出した腕に、震える爪を引っ掛けて紡いだ。声が震えもせず平静に聞こえるのが不思議だった。

 「そうだな。煩くない、不真面目じゃない、突っ走らない」
 「・・・・・・うん」
 まあ、よしとしよう。転がったままだが軽く首を縦に振る。
 「理解不能じゃない、煩くない、タチが悪くない、童蒙じゃない、自分勝手じゃない、煩くない、不敬じゃない」
 「うわあ」
 悟飯とデンデが声を上げる。淀みなく上げられる羅列に感心しているようでもあった。
 「厄介じゃない、手間が掛からない、煩くない、邪魔にならない、暇さえあれば悪戯を仕掛ける性格じゃない、捻くれていない、喧しくない、騒がしくない、 煩くない」
 「待て」
 「何だ」
 ぐっと筋張った腕に爪を立てて上体を浮かせた。あからさまに肩を怒らせたに目だけ寄越して。
 「多いだろ!意味が被ってるのは置いといても、いくつか置きに煩い煩いと、どういう了見だアンタ!?」
 「それだけ不満があるのだと思え」
 叫び、師の頬を遠慮なく抓り上げる。厚い面のくせ良く伸びる頬を引っ張ると、反射なのか長い指がの柔らかい頬を掴んだ。
 爪こそ立っていないものの、捻じ切られない程度に力を込められて涙目になる。

 「不満はこっちだ緑色!凶暴、乱暴、単細胞ッ!」
 「うまいッ」
 「うまくない!納得をするな、悟飯!」
 皮膚を強く引っ張りながら勢いよく横に引くと、力を超えて手が外れる。「丸描いてチョン」をご存知だろうか。あの要領だ。経験があれば良くわかるのだろ うが、かなりの苦痛を与えられる。流石のピッコロの顔ですらも苦く歪んだ。
 胸中の喝采も束の間、お返しとばかりに片頬で高く吊り上げられた。
 「〜〜〜〜〜〜ッ!ち、ぎれふ!!」
 肉と皮の被害は甚大である。すぐに腹筋を使ったのだが残念ながらそれで追い付く高さではなかった。全てではないにしても、半分以上の体重を一点で支える のは、死ヌほどに辛い。
 慌てて仲裁に入ってくれたデンデの気持ちは嬉しくて仕方なかったが、それよりもニコニコ───否、ニヤニヤと笑う、兄弟子の姿が憎らしくて仕方なかっ た。やっぱり後で珈琲持って来よう、と心に刻む。覚えていろ、仮にも女、そういう所はしつこくあるものだ!

 「ピッコロさん、本当にほっぺた千切れちゃいますよ!」
 「・・・それは困るかもしれんな」
 突然手を放されて、気を抜いた身体が無防備に落ちた。瞬間、頭が真っ白に染まる。チカチカと眩い視界。頭に響く激痛に、どうやらピッコロの硬い膝に攻撃 を受けたのだとだけは理解した。本日何度目の衝撃だろう。シナプスの何割が殺戮されたのか。

 頭と頬を押さえてのた打ち回るを尻目に悟飯が人差し指を立てた・・・ようである。見てないのでわからない。恐らくそんな感じの仕種をした筈だ。
 「ピッコロさんの条件で言うと」
 想像の通り、彼は人差し指を立てて振っていた。思考の縁に思いを巡らせるように、視線は上方に固定されている。
 「大人しくて、分別があって、思慮深くて、道理に明るくて、真面目素直で、礼を知っている、ですよね」
 す、と指を頬に持っていって、困惑顕わに軽く掻く。眉もハの字に寄っていた。
 思いを代弁してデンデが言葉を漏らした。
 「気持ち悪いですね、さんがそうだと」
 存在を忘れかけていたクッキーを摘んで悟飯がしみじみと頷く。ピッコロも目を瞑ってはいたが、同じ気持ちのようだった。 








 大人しいは、気持ちが悪い。
 結論に、部屋を食んだ沈黙の侵食。ふふ、とが肩を揺らめかせた。
 「・・・?」
 「ふふ、うふふふ・・・くっくっく・・・うげほげほッ」
 ゆうらりと立ち上がるは───途中数秒ムセつつ───不気味に笑いを響かせる。不気味というかいっそ禍々しい。ぞくっと背筋を這い上がる予感に悟飯 は椅子を後退させた。
 「お、お気を確かに」
 「確かさ、失礼な」
 笑んだ口元は見事だが、惜しくも瞳が合っていない。普段の悪戯を仕掛ける時とも違う「笑えない」目だ。地球の神ですら泣きそうになる。

 「ピッコロさん」
 ベッドから降り立ち窓を大仰に開くと、彼もまた不気味を感じているのだろう。ピッコロの触角が怯えたように揺れた。
 「ふふ、やだなあ。何警戒してるんですか、私が危害加えられるワケないのに」
 嘘を吐け、という三人のセリフは発言されないで終わった。それよりも何よりも、差し出された細い手が怖かったせいだ。
 たかが人間、されど。デンデに対する前の威圧など軽いものだったのだとわからなければいけない。
 「修行、行きましょうかピッコロさん。こんな話題に乗るくらいだったんだから、暇でしょう?当然暇ですよね」
 「い、いや、オレは」
 遅い喋りは幼児に語るが如し柔らかさ。眉は優しく下がり、瞳も細まり見えないのに。
 ・・・元・ピッコロ大魔王ともあろう者が、今この時だけは完璧に、蟻の這い出る隙間もなく押されていた。

 「暇じゃないとは言いませんね?」
 足元から這い登る質の重い空気。



 「─────散々に侮辱してくれた礼は、真面目に素直に女らしくすることで、返して差し上げましょう─────」



 いつもより格段に増した気の質量と敬語の改まりは、セルと対峙しているよりも命の危険を感じさせるものだったのだとか。








 人は暇になると、やたらに他人の嗜好思考を知りたがる習性があるらしいが
 口は災いの元という言葉を知ってからでも、習性の発揮は遅くないのではなかろうか。
 開いた窓、はためくカーテン。
 床にへたり込んだままに、悟飯は反省するでもなく、ぼんやりとそんなことを考えた。




話をしているだけなのに何でこんなに長くなったんでしょう。いつもはワード5枚が限界のくせ今回は8枚
女は切れると怖いぞっていう話───ではなかったと思うんですが
そうか、構成考えずに書いてたのがいけなかったんですね
神殿の部屋とかわからないし、そもそもピコさんにベッドって、いらないだろう


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