「じゃあ隊長、ちょっと特攻してくるわ」
 「・・・おう。頑張って生還しろよ、転校生密偵」
 軽く片手を挙げて戦場へ赴く転校生を、皆守は無感動に見送った。

 細身で、背は高くなく、170には届かない。多少前髪を長く残した所々重力に逆らいはねる黒い髪。琥珀色の悪戯めいて輝く瞳が印象的だ。やんちゃな、け れど正反対に落ち着いたものを感じさせる空気。大体が遠回りにからかう言葉。軽い足取り、無駄だらけ、隙だらけの動作。しかし時折見せるのは、野生の獣の ように鋭い動き。今がそうだ。障害だらけの道程を、無理なくぶつかりもせずに進んで行く。
 詰まるところ転校生、は、掴みどころのない、変な男だった。

 皆守の視界の中ではさっさと目的の物をわし掴む。6つ程無造作にヒョイヒョイと懐に抱えると、よく通るテノールを響かせた。素早く指示を出すその場 の総轄責任者に笑いながら硬貨を渡す。何を言ったものか、普段は顰めっ面しか見せない総轄者がふと微かな笑顔らしきものを見せた。
 ありがとう、という声と共に帰り道。やはり難なく生還したは、皆守に笑顔で戦利品を差し出した。
 「おう、悪い───」
 な、という語末はアロマパイプを銜えた口の中で消え去った。受け取ろうとした皆守を避けて、が手を引いたのだ。
 「・・・んだよ」
 多少気分を害されて低く呻く。心底楽しそうに、芝居掛かったセリフと動作で、男は戦利品の一つを振り回した。やっていることは子供そのものなのだが表情 はどこか子供をからかう大人のような。余裕綽々、といった態度に頬を引き攣らせる。
 「世の中、代償が必要な場面は多いよ、ミナモリ。それが───今だ!」
 「俺の名前はミナカミだ。ああ、くそ、わかったよ。いくらだ」
 「あれ、素直だなあモリ。500円でいいよ」
 「カミだ。それと、個人で物価高騰させるな。ほらよ300円」
 ちゃり、と手に硬貨を落とした。毎度ありー、と一声鳴いて、戦利品を皆守の手に移す。何がおかしいのかは笑みを絶やさない。

 手渡された物を見て、さっさと歩き出したを慌てて呼び止めた。
 「おい、ひとつ」
 「愛のサービスだよー。大事にしてね、カレーパン」
 「いや・・・食うだろ。パンなんだから」
 戦利品。もうないだろうと諦めてリクエストしなかったカレーパンと、他3つ。好物を喜ぶより先に、じゃあこいつは2つしか食わねえのか、と眉を顰めた。 今日、しかもつい先程会ったとは思えない気安さで会話され、当然のように返す自分に気付かずに、あのな転校生、と。
 紡ぐと、転校生は面白げに振り返った。

 「。転校生じゃないよ」
 「・・・了解」
 は、掴みどころのない、変な男だった。







九龍妖魔学園紀Ylno irxxar
「わたしは(おれに)」







 だからな、と男は反論する。
 「何でミナモリになるんだ。俺はミナカミだと自己紹介しただろうが」
 「だって、『皆』を『守る』つって書くとか言ったじゃない。そんなん、モリにもなるよ」
 「理屈がわからん。ちなみに俺はお前の漢字を聞いてないぜ」
 「この世の中、周りを見渡せばどうでもいいことだらけだ」
 「・・・歯を食い縛れ。話はそれからだ、
 「体罰は嫌だよミナモリ」

 給水塔に腰掛けて焼きそばパンに齧り付く。空が青い。まだ暑さの残る9月の風が頬を撫でるのに目を細めた。暑いのは大嫌いだ。エジプトは地獄だった。そ れに比べればこの日差しすらなんと心地の良いことか。暫くは暑さにダウンしないで済む事実に笑みを深める。
 「言って聞かなきゃ、身体で覚えさせるのが一番だ」
 「なんかエロくせえなあ。羞恥心を持ちましょう、とか通信簿に書かれたことない?」
 「お前に比べれば実にまともなお言葉だったろうよ」
 憮然とした口調の皆守を横目で見ると、何やら美味そうにカレーパンを頬張っていた。もしかして好物なのだとしたら、見た目に反して可愛らしいことだ。
 無気力そうな顔つき、気配、その存在の全て。まるでやる気というものが伺えない・・・と、見えるのは表面的。どこかでバランスを欠いたような有様が、こ の学園で酷くの目を引いた。

 転校初日、つまり今日。校舎の間取りは頭に入っていたものの、方向音痴という天然の特殊能力を抱えた自分は、いざという時いま一つ頼りない。そのくらい 自覚している。ならば一度は巡ってみるべきだろうと一人校舎を彷徨い。
 案の定だった。迷った。完膚なきまでに。おまけにH.A.N.Tも鞄の中に置きっぱなし。校舎で迷った、と見知らぬ生徒に深刻するのはさすがに躊躇われ た。それはいらぬ年上のプライドだったかもしれない。
 うわーどうしようかなーグラウンドで、隣の席の人の良さそうな元気っ子、八千穂の名前でも叫べば迎えに来てくれるかなー、とか。まごまごと考えながら、 石好き、首輪と鎖装備の浮世っ子、その他数人の変わった人間と代わる代わる遭遇し。
 運よく出たのは屋上だった。眼下に広がる墓地をうんざりと見下ろし(だってそうだろう。学校裏に墓地とか、いつ死んでもいいよとか言われているようで) 溜息を吐いて、フェンスに背を預け。
 ようやくそこで、給水塔に凭れる男子生徒に気付いた。それが皆守だった、わけだが。

 (私が、気付かなかったってのがなあ)
 眉を軽く跳ね上げる。見られているのに気付いた皆守が訝しげに見返すのに、は笑いを深めて誤魔化した。
 まだいいさ、先は長い。
 この学園に来てからは笑いっぱなしだ。愛想笑いは得意なものの、ここまで笑い続けるのも珍しい。無理しているわけでもない。ならば意外と波長が合うのだ ろう。ここ、と。
 あるいは───。

 「
 「うん?」
 立ち上がった長身。乾いた声が意識に降り注ぐ。会って早々、飯を買いに行くぞ、と声を掛けたその姿を思い出して更に笑った。変化した胡散臭いものを見る ような目付きが、過去の転校、直後の友人を思い起こさせた。
 「・・・何がそんな面白いんだ」
 「モリのかお───って、あ、あぶねえな!この体勢で踵落としって、学徒の友にも容赦ないね!」
 軽い冗句に予想外に強烈な一撃を見舞われて飛び退く。給水塔。上は狭い。落ちそうになって慌てて梯子を掴むと、冷たい視線に追い討ちを食った。
 「親しくない仲にすら礼儀のない奴に向けられるのは敵意しかないな」
 太陽光に温まった鉄を昇り、元の場所へ落ち着く。烏龍茶を呷ると軽くブーたれた。
 「礼儀がなってなくて殺人犯しかけるって、そりゃちょっと危険思考過ぎやしないか」
 「言ったろ、言って聞かなきゃ、身体で覚えさせるのが一番だ」
 「だから、エロいって、セリフが。モリ、エロいよ」

 「で」
 怒るでも突っ込むでもなく、怠惰に身をコンクリートに預けて皆守は精巧なパイプをふかす。ラベンダーの香りが鼻を擽った。
 「お前、午後はどうするんだ?」
 午後。問われて初めて、今が昼休みなのだと思い出す。きょとんと目を見張ったをどう思ったものか。彼は呆れを前面に、癖の強い髪をかき回した。
 そうか、今は学生なんだ。目から鱗が落ちる思いだった。
 「転校初日でサボるほど豪胆か、
 「あーどうだろ。このままここで寝ちゃうのも魅力的なのは確か」
 そもそも授業を受けても何もない。一度は通ったこの道だ。復習する程に内容は薄れていないし馬鹿じゃなく、出席日数が足りなくとも卒業はに関係のな い行事。担任の、美里葵を思い起こさせる雛川の授業だけは出るつもりはあるが(は国語が大の苦手だ。もう一度受けても多分、赤点が取れるだろうレベル で。破滅的に)・・・それ以外は。

 止めとこうかな、と紡ごうとした口は、思いがけない言葉で転換された。
 「・・・出ろよ。仕方がないから俺も出てやる」
 「───」
 素っ気なく言ってさっさと梯子を降りて行く、皆守。は呆然とその姿を見送った。
 風が吹く。飛んで来たゴミを空中で掴み取り、次いで、皆守が放置していったゴミを纏めた。
 早く来い、と掛かる声に。
 「・・・やっさしいなあ、見た目に反して」
 波長が合うのかな。
 皆守の前では見せなかった慈しむような笑顔を浮かべて、梯子を使わず飛び降りる。驚いたらしい皆守に一呼吸後盛大に怒られた。

 はずっと笑っていた。








 予想以上に高校に溶け込むのは楽なことだ。素でいてもばれない辺りに空虚が訪れるのを自覚はしたが、認知はしない。どうせ童顔だ。どうせ子供らしい。生 まれる自虐の言葉を、厳重に梱包して胸の奥深くに沈めた。
 常時装備の体型隠し───医師に、そんなもんはいらんいらんと大笑いで主張された───薄い防弾プロテクターの上から、厚手の黒いハイネックの服を着込 み、アサルトベストに腕を通す。甲にセラミック板の接合された指ぬきのグローブを装着。固い鉄底のコンバットブーツの紐を締める。ベルトで腰に大降りのナ イフと小ぶりのナイフを一つずつ、後ろで交差するように固定した。ベストの胸元にハンドガンを仕舞い込み、暗視ゴーグルを額に。
 わざとらしいほどの宝探し屋の異装を、誰かが見たら何と言うだろう。想像してみて口の端を上げた。

 装備を確認して部屋の照明を落とす。自室は2階。暗闇に目が慣れるまで待機。窓から身を乗り出して大して高さがないことを確認し、窓枠に手をかけて身体 を降下、距離を稼いで一階分の高度を落下した。ざ、と靴底が砂を噛む音が静寂に波紋を落とす。
 「さて、黄泉路の入り口はどんなところかな」
 ウキウキと呟き、視線を後方に刹那滑らせて、軽やかな足取りでは歩き出した。

 一応早足で夜道を行くこと数分。
 そこは案外にあっさりとした場所だと感じた。見た目もすっきりとしている。おどろおどろしさを予想していた身としては拍子抜ける。
 墓地としてはそう広くない。四方を森に囲まれているせいと墓石の数のせいで錯覚しそうになるものの、大きな邸宅が一戸建てば埋まってしまう、精々そんな 広さだ。蝙蝠が飛ぶとかここで既にバケモノの類が出るとか。現実はこんなもので、獣一匹姿はなかった。
 は特に何を探し出すでもなく、新しそうな墓石の一つに腰掛けた。罰当たり極まりないが、しゃがみ込んでしまうのは都合が悪い。ただ突っ立っているに は時間もわからず───墓地の大きさ、空気、気配を分析する、フリ。
 「クンッ」
 「お」
 腰に留めた小振りのナイフの柄を手持ち無沙汰に弄りだしてすぐだった。
 辛気臭い空気を裂いたのは、何とも元気な女の声。
 「八千穂ちゃん」
 八千穂明日香。頭の横でつくられた二つの団子が、わかりやすいシルエットを生む。パタパタと駆けて来る。そこらの墓石や抉れた地面に足を取られないの は、さすがテニス部部長の運動神経、と言ったところか。
 僅かに息を切らせて目の前に立った彼女は、明るい顔を好奇心に更に輝かせていた。眩いオーラが暗闇に慣れた目に沁みる。

 「どうしたの、こんな真夜中にこんなトコで!それに───そんな格好して」
 「八千穂ちゃんこそー。若くて可愛い女の子の一人歩きは危ないよ?」
 自らの言葉に胸を抉られる思いをしながら微笑み返すと、八千穂は顔を赤くする。素直な子だなあ。娘を見守るような心境に愕然となりかけつつ。
 「あ、あたしは大丈夫だよッ。そんな、可愛いだなんて、照れちゃうなァ」
 どうしようもない思いにキュンとする。えへへと頬を掻くその赤い笑顔のなんと可愛らしいことか。
 あー可愛い。可愛いなあ。もう馬鹿の一つ覚えでもいいから可愛いしか言えないや。転校生にも速攻優しいし、面倒見良いし、素直だし。彼氏とか連れてきた ら問答無用でボコっちゃうだろうなあ。
 と、ほのぼのとばかりしている訳にもいかない。「墓守」と呼ばれる存在がいるのだという皆守からの事前情報。見付かったら追い立てられるか、最悪戦闘に 入るか。一人なら何であれどんとこいのでも、八千穂を危険に晒すのは頂けなかった。
 (今更言えた義理じゃないけどね)

 ひとしきり照れ終えたところで、八千穂がそれで、と切り出す。
 「あたしはちょっと月魅───あ、図書委員の友達なんだけどね、その子から『超古代文明』の話を聞いてワクワクしてさ、何かないかなあと思ってうろうろ してたんだ。そしたらクンが墓地にいるのが見えたから」
 「好奇心旺盛なのは良いことだと思うけどね、あんま危ないことに首突っ込まないようにしなよ。夜の世界は怖いから。で、俺だけど───」
 表面上の注意を促すに、先を急かすように頷いた。本当に、危ないくらいに好奇心旺盛だなと苦笑する。
 周囲を見渡し、八千穂を呼ぶ。耳元で囁き。驚きに目を見張る様子を至近距離で笑うと、真偽を問う視線が返された。
 「それって嘘?」
 「本当だよ。俺はほんとの疑問に嘘は言わないの。誤魔化すだけ」
 ほんとかなあ。呟く声に頭を撫でる。髪を乱さないように、軽く叩くように。

 「・・・これって誤魔化しじゃないの」
 「あんま可愛いから愛でたくなっただけさあ。やだな八千穂ちゃん。紳士で真摯な俺を疑うの?」
 うふふと向けた嫌らしい笑みに、彼女はあっさりと拗ねた。唇を尖らせて不満げに眉を寄せる。
 ああ、年下ってこんなに可愛いものだったか。
 「ほんとだよ」
 「まあ・・・信じるけど」
 「ありがと。八千穂ちゃん大好きー」
 「もう!」
 軽口を閉じぬままに腰掛けていた墓石から腰を上げた。自分の用はあと一つ。それか、ついでを併せて二つ。不思議そうに顔を上げた八千穂に視線を返す。

 「折角だから一緒に探す?面白い何か、あるかもね」
 提案は思っても見なかったのだろう。尖らせていた口を解き、花が開くように笑顔を見せる。
 手折れないそれは、墓地には似つかわしくない花だった。








 「あれ」
 つかず離れずの距離で墓を調べ初めて1分弱。探させる目的のものは早々に見付かったようだった。───探索開始数秒後にはもうは見付けていた、その 不審を。
 「どうしたの」
 「これ、穴・・・だよねえ。結構深いかも。ね、中に何かあるんじゃないかな」
 ちょっと来て!早く早く!
 興奮を隠し切れない様子の八千穂に悠然と歩み寄る。視線の先を覗き込むと、あるのは人一人が余裕で潜れるだろう大きさの、穴。地面に開いているものとし てはこれ程不自然な穴はそうそうないだろう。

 先程は肉眼でちらりと見ただけだったそれを、座り込んでまじまじと見物する。
 墓石のすぐ脇のその穴は、最近穿り返されたような新しさを見せていた。縁を整えた形跡も見られない。まるで途中で誰かに見付かって、慌てて掘削を中止し たような。誰かが入った跡はない。
 はそっと首を傾げた。
 「ね、怪しくない?もしかしたらもう見付けた誰かが入っちゃってるかも!行ってみようよ───」
 はしゃぐ八千穂を宥める間もなく耳に届く砂の音。またもや気配を感知できなかったことを訝る。
 しかしそれが誰であるかは大方予想ができたので、慌てる必要はなかった。

 「おい、、八千穂」
 低く漏らされた自分の名前に、今気付いたような上面で立ち上がる。振り返れば、彼は、皆守は。太陽の時間に見せた気だるさを数倍に膨れ上がらせて、生き ることすら億劫そうにバランス悪く立っていた。
 笑顔を作るのはもう癖か。自分はよく笑っていた昔に比べても、更に笑うようになったと自覚している。
 「や、ミナモリ散歩?いやあ、今夜は月が綺麗だねえ」
 「・・・あのな。墓地には行くな、夜は寮から出るな。俺は忠告したよな」
 「したね。お言葉はありがたく頂いたよ。モリの心優しい友を心配する気持ちに敬―礼―」

 それは呆れか苛立ちか。どちらとも取れる深い溜息は、が知る「学生」が漏らすにはあまりにも複雑だった。
 「忠告されたなら聞け」
 「いやだね。出るなということは何かあるってことじゃないか。何もないなら出ても良い筈だ。そうでしょ?俺は、できるだけ規則には従って無駄な争いは避 けたい人間だけど、守る必要の見えない規則はこっそり無視する人間でもあるよ」
 規則は破るためにある。そんな子供の理論を支持するつもりはないけれど、自分のための最低ラインを譲るつもりはなかった。
 「このことに関しての反論は、そうだな。人は闇にも共存できるイキモノだ。光の中でだけ生かすここの手法は人間の反面を否定してるよ」
 「・・・夜は危険だ。学園の中は、更にな」
 「へえ。新宿の夜が他より危険なのは知ってるけど、更にか。それは興味深いねー」
 笑い、真剣な思いを絡め取る。彼の苛立ちが増した。八千穂の動揺が闇に広がりに届く。
 袖口を固く握られて目を流すと、この不穏に居たたまれないのだろう、不安に眉を落として見詰める八千穂の目が揺れていた。ほんの少しだけ低い場所からの 懇願に、子犬に見られているような、妙な気分になった。

 「うん」
 皆守の牽制に暫く迷い。やがては踵を返した。急に墓地への関心を失ったようにも見えるその何気なさに、背後で躊躇いが生まれるのを感じた。
 「取り敢えず今日は帰ろうか。あまり会いたくないモノもそこらにいるみたい。入ってみるのは、また、次の機会かな」
 「クンッ?」
 「あのな・・・ッ」

 「ミナモリ」
 視線を流すと抗議はぴたりと止んだ。
 青い月の光を背に、それは効果的でもあったのだろうか。表情の見えないだろう二人に───主に皆守に笑い掛け、は宣言する。
 「何を言っても俺は墓地に来るよ。それこそ何を言っても労力の無駄だから、諦めな?」
 「───ッ」
 焦り、不安、苛立ち、不審。いくつものスパイスを盛り込まれた無気力な瞳に、僅かに光が映りこむ。
 (おや?)
 首を・・・傾げかけて、止めた。結論を焦ることはない。時間はまだたっぷりとあるのだから、と楽観して、墓地から足を踏み出した。

 まだいいさ、先は長い。
 穴の奥に何が眠っているのか、それはとても楽しみだった。 





 会って早々気が会うと良いと思う
 魔人の皆とより仲良くなると良いと思う
 そんな夢見がち第一話


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