バッチーンッ☆
「あぎゃあ!?」
東京魔人学園剣風帖
俺に触るとケガするZE
「あぎゃあってお前、ゴ○ラじゃねェんだから・・・」
「アホ、ゴジ○はパギャーンだ!」
が いきなりに雄叫びを上げたのは、真神学園旧校舎前。丁度今回のパーティ全員が集った時の事だった。何が特別あったという 訳でもない。ポンと壁に手 が触れた。それだけの場面だったのだ。
本人は実に忌々しげな顔を曝け出し、親の敵にでも対するようにコンクリートの壁を睨み付けている。心なし涙目で、右手を押さえながら。
「で、どうした?」
村雨が口を開いた。今まで呆然としていたのはきっと、到着した途端に上げられた悲鳴のせいだろう。遅くなった、の謝罪も上げられないまま放置されていた ので少々機嫌が悪い。ガキだ。
「・・・バチンって」
「見りゃわかる。っつーか聞きゃわかる。凄ェ音だったからな」
「───だから、指先から○ンダー・・・否、サン○ラが!出たんだよッ!」
「はぁ?」
妙な答え予期せぬ回答に思わず不審げな声を漏らした仲間達に罪はない。
出るものか。
いかにこの人間が常識外れの気違い半歩手前なヤバイキャラだろうと。
「・・・雨紋じゃあるまいし」
「別にオレサマ、サンダ○使える訳じゃ・・・」
控えめに本人が抗議するも、発言者の龍麻(と書いて王様もしくは悪魔と読む)にはてんで更々届かない。むしろハナから人の意見に耳を傾ける習性がない。
「・・・ぶっちゃけ、MAXパワーゲージから超必殺静電気が」
「一瞬壁とETごっこしてるみたく火花散ってたね」
「あれってレーザーじゃないっけ?」
ていうかそれ以前に光何か発してたっけ。
どうなんでしょうそこんトコ。
まあそんな作者観察眼のヤバさは放って置いて、は わざとらしくウウっと顔を伏せた。
「冬はず〜っとこうなんだよ〜。棚の本取ろうとしてバッチン扉開けようとしてバッチンおまけに釣り銭受け取ろうとしてレジのお姉さんと恋の火花がバッチ ンと〜!」
「如何して素直に静電気が、て言えないんだろうね」
バチーン!
「いってぇ!?」
泣き崩れる(ポーズだけ)を取り続けるの 頬に壬生の手が触れ、再び痛烈な火花が音を立てて散る。触った方は僅かに顔を顰めただけだが、触られた方は 顔面だ。これは痛い、堪らなく酷い。
「てめェワザとだろコルァ!顔面攻撃なんて、最後のミジンコな良心が痛まねェのか!?」
「・・・無くしたのはいつだろうね。闇に生きるアサシン業に、良心なんて必要ないのさ・・・」
「悲劇ぶってんじゃねェ!」
お返しのつもりなのか立て続けに繰り出される人差し指を、黒き暗殺者は余裕でかわす。
自分にもダメージが来るのを見越しての行動なのかは定かでないが、取り敢えず仲間達は少なくとも三メートルの距離を置いた。
暫くの静かな観戦に、ポツリと醍醐が呟く。
「連続で破裂する程の帯電量とは・・・流石、だ な・・・」
「感心してやるなよ・・・羨ましいのかタイショー・・・?」
まあ所詮人事である。
疲れた。心底疲れた。
「・・・壬生くん、今触るともれなく火傷出来るよ・・・?」
「遠慮しておくよ。シミ一つ無い肌に、今更傷は作りたくないんだ」
の 肩が大きく上下している。対して壬生が髪の毛一筋流れに逆らって縺れるモノは無い。
逆に不自然な程に縺れて無い。
追求したい危険な心を必死で押さえつけた。フー、と溜息をつき、離れた仲間に向き直る。
「誰か溜まりに溜まったこのオーラを解放してくれる勇気ある犠牲者様はいませんかー」
「いないだろ、そんな愚かモノは」
「バチバチいってるもんねェ」
「異常だぞお前」
確かに。
小蒔の言うようにバチバチ、とまではいかないが、パリパリと毛先が重力に歯向かう程度には帯電が進行していた。動きまくったせいで、服の摩擦が作用した のだ。今なら必殺技にだって変換出来る。鬼道衆だって指先一つでダウンに追い込めるだろう。
「人柱〜」
ジリジリと集団に近付く。適当でもあれだけいれば誰かにはヒットする。
龍麻か美里に当たらなければ誰でも良かった。
覚悟の決まらない時に不意打ちでくるあの痛みは本当に耐えがたい。それなら自分で向かって発散すればまだ許せる。
「その辺の壁触っときゃいいだろ!こっち来んなッ!」
「どうせならこの痛みを一緒に分かち合いたいじゃないか!俺は寂しがりやなのッ!」
旅は道連れ世は情け。
何人かの脳裏をそんな言葉が過ぎったが・・・駄目だ今のこいつに情けは無い。
近付いたら、殺られる!
場の嫌な緊張が、否応無しに高まったのをその場の全員が感じた。
「・・・ああ、」
一触即発の沈黙と硬直。そんな中、突如龍麻がゆったりと前に出る。
「・・・何?龍麻には死んでもやらないよ?」
「じゃなく、いい人柱をやろう。きっと同属性の奴なら喜んで己の糧としてくれる筈だ」
ピクリ。
あっさりとした言葉に、何かを薄ら察した一人の男の肩が微妙に跳ねる。
視線が、同情の視線が彼に向かい生暖かい尾を引いた。
「いいの?」
「存分に食らわせてやれ。ホラ───」
龍麻が笑顔で手を差し伸べ、スローリーに振り向くのを見るその前に。
ザッ、と。
男の靴底が砂を巻き上げた。
槍が手から離れる。
の 視線が浴びせられるのを感じた。
───まだだ、まだ逃げ切れる。
伸ばされた龍麻の手も届きはしない。
自分は自由だ。
嬉しかった、喜んだ。
万歳を呟く正直な口。
カランとエモノが転がる音。
それは酷く遠くで聞こえたのだ。
近くではない、遠く遠くで。
大地が蹴られる音もして。
・・・ああ。
「ギャ───来んな─────ッ!!」
「ハハハ待てこいつぅ☆」
一秒後にはに 捕まった。
哀れな男の名は・・・雨紋雷人。
仲間達は和洋問わずに手を結び、彼に祈る。
───どうか死にませんように・・・。
真摯な願いが叶うかどうかは、今の所まだ、誰にもわからない。
一月某日、東京の一角にか細い稲妻が観測された。
雨も降らぬ、風も吹かぬ平穏であった筈の日だった。
異常と騒がれたその彼らにとっての嫌な平常は───
きっと歴史片隅の小さな恥となる事だろう。
冬場に入って酷い時だと、髪が菊丸(某テニス少年)カットの凄い版位には広がります。大抵不意打ちだから痛いし。服脱ぐ と100%炸裂するし
サンダガは余裕で死ねます。特に顔面ヒットは
つーかこんな日常ヤダようぉぅぉぅ
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